能登半島地震災害状況視察レポート
北陸信越ブロックYEG 平成19年3月31日
※能登半島地震に対する北陸信越ブロックYEGの対応経過
※能登半島地震災害における被災YEGへの義援金口座は閉鎖しました。
3月29日の北陸信越先発隊の報告を受け、北陸信越ブロック会長佐藤悟、直前会長小林均、16年度会長松原勝久と十日町YEG、氷見YEG、須坂YEG、大町YEG有志により氷見を拠点として国道249号線で穴水町より雨が降る輪島市に入った。
門前東小学校に設置されているボランティア現地本部に救援物資(ホッカイロ800、ラーメン500食、レトルトカレー700食、肉10kg、餅300個、 ご飯1000食、パーテーション用ダンボール100枚、毛布50枚、歯ブラシ400本など)を搬入した。ボランティアセンターは物資等が充分にあるようで あったが、ボランティアの数が少ないように感じた。運営は県内外の青年会議所が行なっていた。
その後、避難場所となっている門前西小学校に到着し夕食用の能登手打ちうどん(500食)の炊き出しを行なった。事前の打ち合わせでは500食必要との連 絡を受けていたが、連絡の混乱もあり、250食を避難している門前町を中心とした皆様に振る舞い、大変喜ばれた。
その後、輪島市内の輪島YEG18年度清水会長の事業所に訪れ、全国のYEGメンバーからの激励の言葉を伝えた。(佐藤悟)
国道249号線で輪島市に入る
穴水町から輪島市の国道沿いの家屋の倒壊があちらこちらに見られる
ブルーシートがかかった屋根があちこちに見られた
国道沿いにある臨時の倒壊による粗大ゴミ置き場
瓦屋根の大きな建物も崩れている
完全に倒壊した建物
傾いた建物(わかりにくくてすみません)
ボランティアセンターとなっている門前東小学校
ボランティアセンターとなっている門前東小学校
救援物資を運び込む
救援物資を運び込む
救援物資を運び込む
救援物資を運び込む
臨時の粗大ゴミ置き場がいたるところにある
完全に倒壊した建物
倒壊はしていないが危険なためロープが張られ立入禁止となっている
瓦屋根の木造家屋がかなり多く完全倒壊をしている
倒壊した建物
傾いたまま放置された民家
松原16年度会長が救援物資を運ぶ
炊き出し用の道具や材料を運ぶ
炊き出し用の道具や材料を運ぶ
炊き出しの準備
炊き出しの準備
避難場所の体育館では入学式の準備がされていた
雨のため体育館内で洗濯物を干している
炊き出しの準備
炊き出しの準備
輪島YEGの清水会長の酒蔵を視察
蔵は倒壊寸前。一両日中に取り壊す予定という
崩れた蔵の壁
酒を絞る機械のろ過板がはずれている
傾いたタンク
傾いたタンク
なお、この日の様子は後日TBS系列の震災スペシャル番組で放映される予定です
また、4月2日夕方のTBS系列イブニングワイドにおいて放送(1分程度)の予定もあります
平成18年度北陸信越ブロックYEG会長としての 最終日ということもあり、何とか任期中に被災地の現状を伝える義務があると考え、インターネットができる環境の場所を氷見YEGの皆さんのご協力を得て、 長野県連 須坂YEG小林晃さんとともに、日が変わる数分前にホームページでのレポートを掲載することができました。
國枝会長・鳥澤専務・神野委員長や8名のブロック会長及び全国各地YEGの皆様からの被災YEGに対する激励と力強い励ましの気持ちも、言葉足らずではありますが気持ちだけは伝えてまいりました。
さて、日が変わって4/1は富山県氷見市から海岸線を通り、2時間弱で七尾へ入りました。
七尾市は外見上、家屋などの倒壊などの大きな被害を感じませんでした。
しかしながら18年度で卒業される石川県連 野見会長にお会いしお話を聞く中で地震によるゆれで民家や商店などの被害は多発していることがだんだんに明ら かになってきているとのことですが、和倉温泉をもつ観光地である七尾は、被害状況が伝えられることの風説によるお客様離れを心配している状況です。
たしかに現実として和倉温泉の旅館・ホテルなど半分ほどは地震による建物内の改装のため休館し、地震前の状態へ回復すべく、大勢の業者の方が24時間体制で工事をされているということです。
YEGのメンバーには、ホームページに写真は掲載しないことをご理解下さい。
野見会長も和倉温泉の修復に携わっておりましたが力強くおっしゃっていました。
「9月に行われる北陸信越ブロック大会七尾大会は、完全な形で皆様をお迎えしますので、是非多くの方々に来ていただきたい。
私は卒業するけれどもナイトインフォメーションのブースで皆様を心からお迎えいたします。」と。
このブロック大会七尾大会を盛り上げることが何よりの七尾YEGに対する支援であると感じました。
野見会長にはご自身も大変な中、県連会長という立場で、北陸信越ブロックYEG「災害対策室」の中で「連絡窓口」となっていただき石川県連内各単会と連絡をとり合っていただいたり連絡のとれにくかった輪島などへも出向いて報告していただくなどご尽力をいただきました。
わずか2日間でしたが、中越地震災害と同様な被害が発生していると感じましたしその時に被害にあわれた十日町YEGの皆さんや災害支援に行った氷見YEG大町YEGも同じ見解でした。
■考察
「大切な友」に対し、何かしらの協力をしたいというブロック内外のメンバーからの気持ちをうけ、今回大変稚拙ではありますが、北陸信越ブロックYEG会長として視察させていただきました。
被害にあわれた皆様は、中小企業者である我々YEGの大切なお客様であり、隣近所から来店していただいていた方々が、避難所での生活を余儀なくされています。
幸いにも被害にあわなかった私達に今できることは、被災地域のYEGが元気の源となって復興に向けたYEG活動をしていただくため、しっかり自らの仕事を して、そして金額ではなく「大切な友」への気持ちを義援金という形で活用していただくことと、ブロック大会で笑顔で握手することと思います。
最後に、大町に帰ってきて見させていただいた野見会長からのメールを掲載し報告とさせていただきます。
【昨日・本日と本当に有難うございます。特に昨日は大変な雨の中ご苦労様でした。
頭が下がります。炊き出しの温かいうどんは被災された方々には嬉しい贈り物となったと思います。
ボランティアの絶対数が足りていないとのことですね。
七尾のメンバーも自分のところが落ち着いたら一度有志でいきたいと思っております。 野見】
※危惧する事態が発生しています。(私見)
被災地での聞き取り調査で、非常に危惧する事態が発生していると感じました。
報告書の写真などでも見られるように、今回被害の大きかったところは、木造瓦屋根の家屋やご高齢者の多い地域で、避難場所も非常に高齢な方が多くいらっ しゃって、週末ということもあり、おそらく遠方にお住まいのご家族がお孫さんをつれてお見舞いにみえられ、夕刻の炊き出しの頃「また来週の週末に来るか ら」と別れを見送る、おじいさんおばあさんの姿が多数見られました。
不安を抱える被災された方々のところに、都会からの業者が、瓦の補修などで高額な請求をしているといった事態が発生しているということを耳にしました。
それでなくても不安で一日も早く自宅へ戻ろうとしている方々に、口八丁手八丁で仕事を請け負い、相場のわからない方々に高額な補修請求をするなどということが蔓延してしまっては、日本がおかしくなります。
顔見知りの大工さんや瓦屋さんや土建屋さんなどや安心できる人に相談できる体制もすぐにでも必要だと感じると共に、詐欺まがいの業者の出入りを何とか食い 止め、不自由な生活を強いられている皆さんが少しでも不安が解消できることができるようになることを願い、また、地域に密着した私達YEGが、不安を解消 できる行動が取れないものかと感じました。
能登半島地震災害における被災YEGへの義援金口座は閉鎖しました。
たくさんの義援金ありがとうございました。
平成19年6月9日の北陸信越ブロック商工会議所青年部連合会総会において19年度会長の田村清克氏より石川県連に義援金をお渡しいたしました。今後復興イベント等で有効活用していただけると思います。
本当にありがとうございました。
平成18年度 北陸信越ブロック商工会議所青年部連合会 会長 佐藤 悟(サトウ サトル)